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歴史も伝統も、ふみ出す第一歩から vol.3

第7回 ピアノ演奏発表会

長野県伊那文化会館小ホール

平成4年3月15日(日)


今年、ピアノ教師10年生になりました。どの一年をとっても忘れることのできない尊い10年です。


「声が大きい!」「子ども達が先生の枠の中でしか活動できない!」…ただひたすら叱られるだけの1年目。照れながらも、子ども達とわらべうたで遊ぶことが楽しくなってきた2年目。ペース・メソッドのペの字も知らずに、目を白黒させながら4冊の本と格闘した3年目。「ペース・メソッドこそ最高峰の音楽教育!」と必死で勉強した4年目。子ども達に追い越されそうになり、あせりにあせってあらゆる講習会に通った5年目。子ども達の発想・表現のすばらしさに脱帽!教えることから学ぶことへと「大方向転換」をした6年目。音楽のからくりの面白さ・ルールにこだわらない音遊びの深さ・遊びの中で難しい音楽理論をマスターしていく子ども達の凄さ…に「!」ピアノを弾くこと・教えること・学ぶことが楽しくなってきた7年目。念願のソルフェージュ科を開講し、伊那北音楽教室(母いわく大学院)から卒業証書をいただいた8年目。「これでいいの?」「本当にいいの?」…独り立ちはしてみたものの不安は<。悩みに悩んだ厳しい9年目。

もう10年。やっと10年。されど10年。すばらしい子ども達に出会い、暖かく見守って下さる保護者の皆様に支えていただき、常に恵まれた環境の中で指導できることに感謝、感謝の10年目。


本日の発表会は、そんな私とともに歩んできてくれた生徒たちの、一年間の成果を発表する大切な舞台です。

生徒一人ひとりが、生き生きと「自分の音楽」を素直に表現できることを願いながら、また次の10年を目指して新たな気持ちでスタートしたいと思います。子ども達とお家の皆様と私と、しっかりスクラムを組んで…


近藤恵子



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